投稿日 : 2017年10月23日
最終更新日時 : 2020年3月10日
投稿者 : fiberlabs
カテゴリー : CASTECH Inc.
Nd:GdVO4レーザー結晶は、レーザーダイオード(LD)励起固体レーザ用として現在使われているレーザー結晶の中で、最も効率的なレーザ結晶の1つです。理想的な物理・光学・機械特性を持ち、レーザ発振波長における誘導放出断面積が広く、吸収係数が高く、また励起波長における吸収帯域が広いという特性もあります。さらに、Nd:GdVO4は理想的な熱伝導率を持ち、高いレーザ誘導や損傷閾値を持つということから、高出力で、安定性があり、且つコスト面でも効率的なLD励起固体レーザ用媒質として優れたレーザー結晶です。
■ Nd:GdVO4の利点
・レーザー波長での誘導放出断面積が大きい
・励起波長帯域が広く、吸収係数が大きい
・励起波長に対する依存性が低い
・熱伝導率が良い
・レーザー閾値が低く、スロープ効率が高い
・レーザー誘導損傷閾値が高い
・強偏光レーザー出力が可能 |
 |
| 結晶構造 |
正方晶, 空間群 I41/amd |
| 格子パラメータ |
a=0.721nm, b=0.635nm |
| 質量密度 |
5.47g/cm3 |
| 融点 |
1780℃ |
| 熱伝導率 |
11.7W/(mxK) |
| 熱膨張係数 |
a=1.5×10-6/℃, b=7.3×10-6/℃ (at 25℃) |
| 比熱 |
32.6 cal/mol K (at 25℃) |
| レーザ遷移 |
4F3/2 → 4I11/2 |
| レーザ波長 |
1062.9nm |
| 励起波長 |
808.4nm |
| 放出断面積 |
7.6×10-19 cm2 (at 1064nm) |
| 吸収断面積 |
4.9×10-19 cm2 (at 808nm) |
| 吸収係数 |
74cm-1 (at 808nm) |
| 屈折率 |
no=1.972, ne=2.192 (at 1064nm) |
| 偏光 |
c軸と平行 |
| 最大吸収 |
~57cm-1 |
| 熱光学係数 |
4.7×10-6/℃ |
| Nd添加濃度 |
0.1%,0.2%,0.3%,0.5%,0.7%,1.0%…..3.0% |
| 透過波面歪み |
≦λ/4 (at 633nm) |
| 寸法公差 |
(W±0.1mm) x (H±0.1mm) x (L+0.2mm/-0.1) |
| 有効口径 |
>90% (中心部) |
| 平坦度 |
λ/8, λ/4(厚さ2mm未満) (at 633nm) |
| 表面品質 |
10/5 to MIL-PRF-13830B |
| 平行性 |
>20 |
| 垂直性 |
5 |
| 角度許容値 |
<±0.5° |
| ARコート反射率 |
R<0.2% (at 1064nm) |
| HRコート反射率 |
R>99.8% (at 1064nm), T>95% (at 808nm) |