FemtoFiberTec社(独)はフェムト秒レーザ加工FBG(fs-FBG)を世界で初めて商品化しました。通常のFBGと異なり、fs-FBGはどのような透明材質のファイバにもコーティング材を付けたまま形成できます。強度に優れ、1000℃までの耐熱性があり、放射線や湿度に対する耐性も優れています。これらの優れた性質により、産業、医用分野などで今までにない斬新的なセンシングシステムを可能にします。
  FemtoFiberTec社はfs-FBGの製造技術を確立しており、1本のファイバに数千個ものFBGを短い間隔で数kmにわたって書き込むこともできます。また、お客様のご要求に応じた様々な仕様、ボリュームのFBGを短納期でお納めすることができます。カスタム仕様FBGに加え、標準仕様FBGの販売も行っています。

■ 特徴

・1000℃までの極めて優れた耐熱性fs-fbg-t
・通常のFBGに比べて非常に高強度
・放射線、湿度、電磁波干渉に対する高い耐性
・お客様の様々な仕様を実現する高度な製造技術
・数mm間隔のFBGを数kmにわたって製造可能
・低コストを可能にする最先端の自動製造技術

■ 応用

耐熱性、強度に優れたfs-FBGは、厳しい環境下で
のセンシング
に威力を発揮します。温度、歪み、圧力、
振動センサとして以下
のような分野で使用できます。

・風車
・油井、パイプラインのモニタリング
・医療技術
・産業用プロセス制御
・航空宇宙
・分布型温度センサ(DTS)
・構造物モニタリング
・発電所制御
・排気制御
・エンジンのモニタリング
・防火
・バッテリー管理

■ カスタム仕様FBG (以下のパラメータをご参照のうえ仕様をご指定ください)

 パラメータ  適用範囲
 FBGタイプ  ・シングルFBG
 ・FBGアレイ
 ・アポダイズFBG
 ・チャープFBG
 ・位相シフトFBG
 反射波長  1460 nm – 1640 nm (他の波長もご利用いただけます)
 波長トレランス  ご相談ください
 FWHM  0.3 nm – 数nm
 反射率  10-4 ~ 99.9
 サイドローブ抑圧比(アポダイズ適用)  Max. 20dB
 ファイバタイプ  ・標準的なSMF
 ・純粋シリカコアファイバ
 ・スペシャルファイバ
 ・希土類ドープファイバ
 ・サファイヤのような特殊な材質
 ・その他
 ファイバコーティング  ・アクリレート
 ・ポリイミド
 ・カーボン
 FBG耐久性  ・ポリイミドコートファイバの耐熱温度は300℃
 ・FBG本体の耐熱温度は1000℃
 ・引っ張り強度 .> 200 kpsi
 メーカ   FemtoFiberTec GmbH

■ 標準仕様FBG

アクリレートコートSMF 製品番号 型番 波長 反射率 3dB帯域 SLRS* 長さ
(nm) (%) 幅(nm) (dB) (mm)
低反射率 FFT.FBG.S.00.01 Single FBG-20%-AC 1500-1600 >20 0.4 >15 < 5
中反射率 FFT.FBG.S.00.02 Single FBG-50%-AC 1500-1600 >50 0.4 >15 < 5
高反射率 FFT.FBG.S.00.03 Single FBG-70%-AC 1500-1600 >70 0.5 >15 < 5
ポリイミドコートSMF 製品番号 型番 波長 反射率 3dB帯域幅 SLRS* 長さ
(nm) (%) (nm) (dB) (mm)
低反射率 FFT.FBG.S.01.01 Single FBG-20%-PI 1500-1600 >20 0.4 >15 < 5
中反射率 FFT.FBG.S.01.02 Single FBG-50%-PI 1500-1600 >50 0.4 >15 < 5
高反射率 FFT.FBG.S.01.03 Single FBG-70%-PI 1500-1600 >70 0.5 >15 < 5
ポリイミドコート純粋石英コアSMF 製品番号 型番 波長 反射率 3dB帯域幅 SLRS* 長さ
(nm) (%) (nm) (dB) (mm)
低反射率 FFT.FBG.S.02.01 Single FBG-20%-PC-PI 1500-1600 >20 0.4 >15 < 5
中反射率 FFT.FBG.S.021.02 Single FBG-50%-PC-PI 1500-1600 >50 0.4 >15 < 5
高反射率 FFT.FBG.S.02.03 Single FBG-70%-PC-PI 1500-1600 >70 0.5 >15 < 5
メーカ FemtoFiberTec GmbH

* SLRS: サイドローブ抑圧比

* SLRS: サイドローブ抑圧比

■ フェムト秒レーザ加工FBGの技術的優位性について

fs-FBGは、なぜどんな材質のファイバにも書けるのですか?
FBGはファイバに周期的な屈折率変化を書き込んだ素子です。これまでのFBGはコアにGeをドープしてあるファイバにしか書けませんでした。紫外線レーザを使っていたので紫外線の照射で屈折率変化を起こす物質(Ge)が必要だったためです。一方、fs-FBGの書き込みにはフェムト秒(10-15秒)という極めて短いパルス幅でピークエネルギーの高いレーザを使います。このようなパルスを照射するとファイバの材質自体が屈折率変化を起こすのでどんな材質のファイバにも書き込みができます。

fs-FBGは、なぜ普通のFBGより高強度なのですか?
通常のFBGの書き込みは紫外線レーザの干渉縞を利用して行います。干渉縞を作るには精密な位置合わせが必要になるのでファイバの被覆を一旦剥がして書き込み、書き込み後を再被覆します。被覆を剥がすとファイバ表面に傷がつくため強度が劣化していまいます。一方、fs-FBGの書き込みは上図に示すように干渉縞を作らずレーザビームで直接書き込みますので被覆を剥がす必要がありません。そのため、強度劣化が少なくてすみます。

fs-FBGは、なぜ1000℃の耐熱性があるのですか?
通常のFBGの書き込みはファイバにドープしたGeの光誘起屈折率変化を利用しています。この屈折率変化は温度が高くなると元に戻る性質があるのでせいぜい300℃くらいまでしか使用できません。一方、fs-FBGの場合はファイバ材質自体の変化で屈折率が変化しているため1000℃という高温まで屈折率の周期的変化が消えることはありません。

fs-FBGは、なぜ放射線に強いのですか?
通常のFBGにはGeをドープしたファイバを使う必要があります。コアにGeをドープしたファイバは放射線により大きな損失増を起こします。一方、fs-FBGにはどんなファイバでも使用でるので、放射線による損失増の小さい純粋石英コアファイバを使用するためです。

fs-FBGは、なぜ湿度に強いのですか?
通常のFBGの作製では、ファイバ被覆を一旦剥がして書き込み再被覆します。再被覆はどのような種類の被覆でもできる訳ではなく、アクリレートかポリイミドに限定されます。一方、fs-FBGは被覆を付けたまま書き込めますので、湿気を通しにくいカーボンコートファイバを使用できるためです。

fs-FBGは、なぜ数mm間隔の長尺アレイが作れるのですか?
通常のFBGの作製では、被覆を除去して干渉縞で書き込みを行い再被覆する必要があるので、1本のファイバに次々FBGを書いていくことは困難です。一方、下図のようにfs-FBGでは被覆を付けたままレーザビームで直接書き込むので1本のファイバに短い間隔で連続的に多数のFBGを書くことができます。このプロセスは自動化されていますので価格的にも有利です。